南アルプス深南部縦走

年月2025年9月
期間二泊三日
登った山加加森山 (2,419m)光岳   (2,592m)
千頭山  (1,946m)池口岳南峰(2,376m)
池口岳北峰(2,391m)
行程行き竹橋(夜行バス)芝沢ゲート
登山・芝沢ゲート(7:40)加加森山(2:30)光岳(0:10)光岳小屋<泊>
・光岳小屋(0:50)百俣沢ノ頭(3:20)柴沢吊橋(0:10)柴沢小屋(4:00)千頭山(1:30)2050m地点<泊>
・2050m地点(3:00)池口岳南峰(0:45)池口岳北峰(0:10)ジャンクション(1:20)ザラ薙平(1:00)黒薙(1:10)面切平(0:40)登山口(1:00)大島
帰り大島(タクシー)平岡駅(列車)豊橋(新幹線)新横浜
タイム29時間15分(コースタイム不明)
同行者なし
宿泊 光岳小屋/テント泊
天候
温泉 平岡龍泉閣
コメント 2年前に光岳小屋の宿泊用に振り込んだお金が使用されないままキャリーされており、小屋の方から優先予約の便宜まで図ってくれたので、芝沢ゲートから矢筈尾根〜光岳〜仁田岳東南尾根というプランを立てたのですが、白樺荘を誰かに全室押さえられてしまった上に、信濃俣大吊橋が老朽化により通行禁止になったという情報まで入ったので、方針変更。最終的に矢筈尾根〜光岳〜柴沢〜千頭山〜池口岳〜鶏冠山犬切尾根というプランにしました。一部で「深南部四天王」という呼称が出ており、対象が信濃俣・合地山・諸沢山・千頭山ということだったので、唯一未登になっている千頭山にこの際行っておこうという考えでした。池口岳からのピストンも考えましたが、ひどく老朽化している千頭山吊橋を一度渡っておきたかったのと、千頭山〜池口岳の間にあるダルマ崩れは念のため登りで通過したかったという2点でこのルートに。

 毎日あるぺん号で芝沢ゲートに行くのは2回目ですが、今回は人数も多かったです。芝沢ゲートの駐車場は車で溢れており、みな易老渡へ向けて出発する中、私だけは駐車場の入口近くにある古いハシゴに取り付いて矢筈尾根へ。しかしこのルート、取り付きの地面が柔らかくて手がかりも少なく、尾根に乗るまでは結構な冷や汗モノでした。尾根に乗ってからは淡々と登っていきますが、古くは林道があったらしく、廃車を途中に何台も見掛けました。矢筈山の前後ではモノラックのレールと並走しつつ、尾根をギリギリまで辿ってから沢を跨いで右側の尾根に取りつき。ひたすら登りました。もともと6時間くらいでいけるかと思っていたのですが、実際はバテバテになったこともあり8時間近くかかりました。加加森山から光岳は破線レベルの縦走路ですが、距離はしっかり長く、結局光岳小屋には17時前の到着になりました。
 光岳小屋の夕食はやはりカレーでしたが美味しかったです。朝食は酢飯のおにぎり弁当を渡す方式でした。カーテンで仕切られた区画にマットレスがあって、自前のシュラフで寝る、というあたりは3年前と変わりません。それなりによく寝られました。

 翌日は3年前と同じく柴沢吊橋を目指します。踏み跡はかなり不明瞭でルート取りも随分変わりましたが、今回はなんとか吊橋に着地することができました。しかし吊橋に達する手前のトラバースがロープが張られているのに危ない(崩れていて足が置けない区間がある)というなかなかのものでした。柴沢吊橋は更に蔦が絡んで歩きづらかったですが、通行には支障なし。柴沢小屋まで行って、柴沢で水の補給をしつつ、昼食を取りました。
 千頭山に向けて千頭山吊橋を渡りましたが、この吊橋が過去イチのヤバさでした。柴沢小屋側から少し進むと踏板が消滅し、針金のみの区間が10歩分くらいありました。仕方ないので、足を斜めにして針金2本に足がかかるようにして慎重に進みます。その先はかなり傷んでいるとはいえ、まだ踏板が1本は残っているので、なんとか渡りきりました。そしてここからの登りもまたかなり厳しい。トラバース気味に登っていくのですが、歩いていても結構崩れてきます。一度登りに失敗して大きく表面の土砂を落下させてしまいました。その先も急登を休み休み登り、4時間もかけて千頭山へ。この時点で体力ゲージがギリギリだったので、今日ダルマ崩れを越えるのは早々に諦めて、手前にテント張りました。

 3日目は朝からダルマ崩れの通過にかかります。事前の記録チェックでは大きくトラバースしてから支尾根に乗り、そこからダルマ崩れの頭まで登る、ということで軽く目印をつけた程度だったのですが、実際は通過ルートは複数あるらしく、私は高めのルートをトラバースしたので、最初のルンゼを越えた先で完全に行き詰まり、下に見えてるのが迂回ルートだなと思っても全く下りることができません。仕方なく、半分戻ってから上に登って支尾根を目指す手段を取りました。この登りは10mほどですが完全に木の根頼りの登攀で、かなりの冷や汗モノでした。ここを越えると草付きトラバースを経て向こう側の支尾根に取りつけました。あとから確認すると、これがショートカットルートだったらしい。ダルマ崩れノ頭まで到達したらもうヘトヘト。
 池口岳南峰まで着いたらテントが張られていました(無人)。ダルマ崩れの通過にかなり体力を使ったので、犬切尾根はやめておとなしく一般ルートで下山しようという考えになりました。で、ペースは遅めですが、黒薙経由で池口岳登山口へ。途中13時ごろ黒薙で遠山タクシーに電話してみたら、「出払っていて、一番早くても16:30になる」と言われてしまったので呼ぶの諦めたのですが、実際登山口から4kmほど歩いた16時頃にタクシーが迎えにきました(歩きだとたぶん着いてないだろうからと配慮して車が空いたところで来てくれたそう)。これが大変ありがたかったです。平岡駅で汗を流し、いつもの飯田線+新幹線ルートで帰りました。