表銀座縦走

年月2001年9月
期間一泊二日
登った山大凪山  (2,079m)餓鬼岳  (2,647m)
東沢岳  (2,497m)燕岳   (2,763m)
大天井岳 (2,922m)常念岳  (2,857m)
行程行き新宿(夜行列車)信濃大町(タクシー)白沢口
登山・白沢口(0:45)魚止の滝(0:15)最終水場(1:00)大凪山(0:45)百曲り(0:40)餓鬼岳(1:35)東沢岳(0:15)東沢乗越(0:55)白砂稜線(0:25)燕岳(0:15)燕山荘<泊>
・燕山荘(1:05)切通分岐(0:25)大天井岳(1:15)常念小屋(0:40)常念岳(0:20)常念小屋(0:45)大滝ベンチ(0:25)一ノ沢登山口(0:10)冷沢小屋
帰り・冷沢小屋(車)穂高駅(列車)松本(列車)立川(列車)武蔵小杉
タイム11時間50分(コースタイム20時間30分)
同行者なし
宿泊 燕山荘
天候
温泉
コメント 有名な北アルプス表銀座を餓鬼岳スタートにこだわって行ってみました。道はさほど厳しいわけではなかったのですが、思ったより長い道でした。
 行程表には書いていないのですが、実は急行アルプスで寝過ごしてしまい、一旦神城まで行ってしまったのでした。そのため引き返すのに時間が掛かり、当初予定よりも登り始めが1時間半も遅くなってしまいました。もともとロングトレッキングの予定だったために、足も急ぎ気味になり、それも予想より疲れた原因かもしれません。
 初日は朝はいい天気で、タクシーで登山口に進むときに餓鬼岳が非常にきれいに見えたのですが、登山開始後2時間ほどでガスが出てきました。餓鬼岳の道は前夜雨ということもあってか非常に滑り易く、木の根道は勿論川沿いにへつる道も意外と大変でした。さほど厳しくなさそうなところにも鎖があるのもうなづけます。最初はいくつかの沢を渡りつつも、沢とつかず離れずで進み、見事な落差の魚止の滝を過ぎると木の根の登山道に入りました。苦労して登った大凪山も展望殆どなく、その先で展望が出た頃には餓鬼岳は霧に隠れようとしていました。最後の百曲りという登りが意外に疲れます。頂上では何度か霧が晴れ、野口五郎岳から烏帽子岳に掛けての裏銀座が少しは望めました。それにしてもこの山は登山客が少ない。見かけたのは数組で、その中にソロの西洋人がいたのがやや驚きでした。
 ここから先は霧の中で視界はあるものの展望は全く無しの状態。雨が降らなかったのは幸いでした。道はさほどではないですが、上り下りが結構激しくて辟易しました。何とか燕岳に到着したのは15:00を過ぎた頃で、そこから燕山荘までの道々、オブジェのような奇怪な風化花崗岩に目を瞠りました。鳳凰に負けず劣らずのものではないでしょうか。
 翌日の晴天は特筆に値します。朝、燕岳と槍ヶ岳の遠望を見ると、それから常念までほぼずっと槍ヶ岳を眺めながらの縦走になりました。特に凄かったのが大天井岳山頂の眺め。眼前に聳える槍・穂高、左に常念、右に裏銀座の峰々。それだけではなく、北の立山・剣、鹿島槍・五龍に焼山、火打、妙高。南は仙丈・北岳から聖までの3,000m峰に富士山まで望めました。
 ひとしきり感動すると、天候のよいうちにと常念を目指しましたが、ガスは南側から徐々に掛かってきているらしく、常念山頂の景色は今ひとつでした。常念はガラ場の登りが延々続き、疲れた足には結構こたえます。
 整備された一の沢への登山路を駆け下りてみると、タクシーを呼ぶ電話すらない有様。それでも拾う神ありで、横浜の壮年のご夫婦が車で穂高駅まで乗せてくれました。