中ノ尾根山〜黒沢山縦走

年月2021年11月
期間一泊二日
登った山中ノ尾根山(2,296m)黒山   (2,095m)
黒沢山  (2,123m)中又山  (1,862m)
シャウヅ山(1,835m)奥布山  (1,741m)
奈良代山 (1,624m)経塚   (1,291m)
大寄山  (1,053m)松林山  (855m)
行程行き新横浜(新幹線)豊橋(列車)平岡<泊>(列車)水窪(タクシー)白倉通行止地点
登山・白倉通行止地点(1:20)白倉権現ゲート(2:20)中ノ尾根登山口(2:40)中ノ尾根山(1:00)ヒコウキ平(1:30)黒山<泊>
・黒山(2:20)黒沢山(1:30)中又山(1:20)シャウヅ山(0:30)奥布山(0:30)奈良代山(0:25)奈良代登山口(0:25)経塚(0:55)大寄山(0:35)松林山(0:50)水窪ダム
帰り水窪ダム(タクシー)水窪(列車)豊橋(新幹線)新横浜
タイム18時間10分)(コースタイム不明)
同行者なし
宿泊 テント泊
天候
温泉
コメント 深南部は実質二週連続になりますが、白倉林道〜中ノ尾根山〜黒沢山〜水窪ダムのルートを歩いてきました。白倉林道は昨年夏に平森山から下って以来で、その後の林道の状況を見たいというのと、黒沢山からの南西尾根に水窪100山がいくつもあるので、これを浚おうというのも目的でした。
 いつもの新幹線・伊那路号の乗り継ぎで平岡へ。平岡龍泉閣に一泊したあと、翌朝6:48の始発で水窪駅にとって返し、予約してあった水窪タクシーで通行止めゲートまで。通行止めは大嵐の少し手前なのですが、水窪白倉川線にもこの夏から不通区間があり、結果草木トンネル経由で大回りして行かねばならず、5000円以上かかりました。

 通行止めゲートからすぐのところに大崩落がありましたが、まさに修復工事が進んでいるところでした。土曜日なので休工中でしたが、仮設の部分をくぐったりする必要があるので工事中だと通してもらえないかもしれないなと思いつつ進みます。工期が令和5年3月までになっており、あと1年半車で白倉権現ゲートまで行くのは難しいようす。ただ驚いたのは大崩落のその先、何か所も土砂の押し出しがあったはずですが、登山口まですべて撤去されていました。これなら自転車も十分利用できる感じです。中ノ尾根登山口までは権現ゲート前後合わせて14km。登山口前のプレハブで昼食。「シラリン、早くよくなってね」という色紙が置いてありましたが、おそらく白倉林道のことでしょう。
 中ノ尾根登山口から登るのは初ですが、登山道は踏まれててかなり明瞭、歩きやすいです。ただ稜線に出ると様相が変わって完全な笹の海になり、北からアプローチしたときと同様に踏み跡を適当に辿って山頂を目指す感じになりました。驚いたことに山頂手前に休憩している人がいました。どうやら4日かけて黒法師岳から縦走してきたらしい。少し話した後中ノ尾根山の山頂へ。一年ぶりでしたが変わりなく、折り返して黒沢山方面への尾根を辿ります。
 この尾根は基本笹に埋もれており。尾根通しの部分は踏み跡も明瞭なのでかき分けて進めるのですが、途中から背丈超えになって踏み跡も曖昧に。ヒコウキ平を過ぎてからはなかなかハードな笹漕ぎに終始しました。黒岳の手前あたりで日が暮れてきたので、ビバーク地を探しながら進みますが、背丈超えの笹が続き、適地といえる場所はなく、結局山頂付近のかろうじて笹がないスペースにギリギリでシェルターを張りました。
 この日は日中は薄曇りでしたが夜には結構な雨が降りました。笹の中だったので風もなくそこまで寒さを感じずに済んだのは幸いでした。

 二日目も背丈超えの笹漕ぎで黒沢山へ。手前の2075mあたりで深い笹は越えたようなので、一息付こうと倒木をまたいだ瞬間に横にあった枝が跳ね上がって右ふくらはぎを直撃。当たり所が悪くて激痛が走り、しばらく歩けない状態になりました。どうやら筋を傷めてしまったらしく、サポーターとロキソニンテープで試行錯誤しているうちに何とか足が進むようになり、ペースはかなり落ちましたが何とか下山までもちましたが、実際相当冷や汗モノでした。
黒沢山からの下りはリボンが少しあるだけで、尾根が広いため、再びの背丈超えの笹海の中、目的の尾根に乗るまでかなり苦労しました。中又山を過ぎたあたりから明瞭な踏み跡が登場し、北側に大きく巻きながらシャウヅ山へ。シャウヅ山以降もわかりやすく、奥布山から稜線の東をリボンに従って下っていきました。
 足は痛いとは言え、奈良代山には寄っていくつもりだったので、リボンがそのままダイレクトに下り始めたのを見て、方角を調整して強引に林道に出て、そこからひとしきり登り返して奈良代山山頂へ。ここからまたダイレクトに戻ると、林道がジグザグに切られた部分にはショートカットのリボンがありました。その後は林道を歩いて下りますが、経塚と大寄山には立ち寄って山頂標識を探しながら山頂周辺を彷徨、前者はかろうじて見つけました。最後に道路そばの松林山の標識を見ながら水窪ダムまで下山。この奈良代林道は奈良代山の登山口まで車が入れるのですが、道がかなり崩れていて、実際は一般車ではそんなに奥まで乗り入れることができなさそうです(帰りの水窪タクシーの運ちゃんも「崩れてたでしょ?」って言ってました)。

 水窪ダムの電話ボックスでタクシーを呼んで待っている間に、中ノ尾根近くであった人が自転車でやってきました。予定通り兵越峠まで縦走して車を回収しに来たらしい。私より一回りは上だと思いますが、なかなかタフな方だと思いました。一方私は下山したら足の痛みがぶり返し、駅のホームまでタクシーの運転手さんに荷物を運んでもらう状態に。足を引きずりながら、苦労して何とか自宅まで帰りました。