白峰南嶺南部縦走

年月2021年10月
期間一泊二日
登った山天上小屋山(2,350m)生木割  (2,539m)
笊ヶ岳  (2,629m)布引山  (2,584m)
稲又山  (2,405m)青薙山  (2,406m)
イタドリ山 (2,059m)青笹山  (2,209m)
三ノ沢山 (2,107m)
行程行き新横浜(新幹線)三島(列車)富士(列車)身延<泊>(バス)伝付峠入口
登山・伝付峠入口(1:00)広河原(1:30)保利沢小屋(0:30)出合(1:20)伝付峠(1:50)天上小屋山(1:00)生木割(1:20)椹島下降点(0:30)笊ヶ岳<泊>
・笊ヶ岳(1:00)布引山(1:00)所ノ沢越(1:20)稲又山(1:10)青薙山(2:30)イタドリ山(1:00)青笹山(0:30)青枯山(0:30)三ノ沢山(2:00)東河内林道(1:00)東河内温泉入口(0:15)県道
帰り県道(車)白樺荘<泊>(徒歩)田代(バス)横沢(バス)静岡(新幹線)新横浜
タイム21時間15分(コースタイム不明)
同行者なし
宿泊 テント泊
天候
温泉 赤石温泉(白樺荘)
コメント 静岡百山もだいぶ積み上がってくると、白峰南嶺の南部の山々をそろそろ何とかしないといけないな、ということになり、伝付峠から南下する計画を立てました。ここで問題は青薙崩で、鎌崩と並ぶ悪場でロープ必須。年初あたりは無理かなと思っていたんですが、奥坊主・口坊主縦走の経験もあり、何とか行けそうと感じるようになったのでロープ等持参でパッキングしました。これで生木割・布引山・青薙山・青笹山と未踏4座を踏めるはず。青笹山まで行ってしまうとそのまま山伏まで行かないと下山できないのでは、という問題は三ノ沢山西尾根を下って東河内に降りる記録が最近あったので、これを参考にさせて貰ってクリア。帰りは井川自主運行バスを使うつもりが最終は14:30とどう考えても間に合わないので、白樺荘で一泊して始発で帰ることにしました(始発は田代からなので12km歩く必要あり)。

 前日の金曜日は身延駅前で一泊して翌朝始発の奈良田温泉行きに乗車。伝付峠入口に着いたのは8:15頃ですが、ここでカメラの故障が判明。やむなくスマホのカメラを使うことに。伝付峠方面の林道は中央新幹線の識別シールを貼ったトラックが多数走っていて、都度路肩でやり過ごす感じ。林道を外れて八丁峠の登りに入ると、ものすごい急坂が続き、砂地の細尾根通過もあり。補助ロープだらけでした。その先はリボンを目印に沢沿いを行きますがかなり歩きにくいです。保利沢小屋では吊り橋は渡らず裏の登り道を。さらに沢沿いに歩いてようやく取り付き。峠のすぐ手前の水場は涸れていなかったのでここで少し補給しました。
 伝付峠からしばらくは林道跡とトラバース道を淡々と進み、天上小屋山から尾根を辿ります。登り下りはあるものの、それほど強烈ではないので巻くより尾根を辿った方が効率的かなという感じ。生木割に着いたのは16時すぎだったので、偃松尾山は少し辿りましたが荷物が引っかかりすぎて早々にギブアップ。17:30頃からヘッ電を付け、18:15に笊ヶ岳に到着しました。10mほど南の小笊取付にテントスペースがあるそうですが、真っ暗なので強引に山頂に張りました。

 テントは結構登山道に掛かっていたのですが誰も来ないだろうと思っていたら4時には日の出待ちの人が。。慌てて撤収。どうやら小笊のスペースにも先客があったようです。5時にはトレラン組も上がってきて山頂には5〜6人が(実はトレランではなく桧横手山テント泊組と判明)。しかし予報に反して山頂は真っ白、残念ながらご来光も南アルプスの山並みも拝むことはできませんでした。
 布引山へ下ると山頂にテントがあり、笊ヶ岳まで絡みでピストンしていたようでまもなく戻ってきました。その方が昨日青薙崩を通ったというので少し話をしました。この後、稲又山と青薙のジャンクションでも会いましたが静岡ではなく千葉の方だそうです。稲又山の登りをこなすとジャンクションまでは比較的平坦な尾根で、ここまでは踏み跡もリボンもそれなりにあります。空身で青薙山を往復するといよいよ青薙崩、しかし青薙崩まで行く尾根の下りがかなり厄介で、踏み跡もあったかも知れませんが外しまくり、尾根の左端を目安に降りました。
 青薙崩核心部ですが、「ロープなしでもいけるのでは?」と思えてしまう見かけをしていますが、実際はボロボロと崩れるので大変危険です。昨日通った方の話の通り、トラロープ以外にちゃんとした50mロープが残置してありましたが、これを使ってもバランスを崩せばアウトなので、予定通り持参の30mロープに簡易ハーネスで懸垂気味にジリジリくだりました。それでも足場がもろくて右に振られ宙吊りになりかけたので、準備してよかったです。何とか復帰して正面の岩に回り込んでひと息、ロープを回収して先へ進みます。しかしいきなりボロボロ崩れそうなナイフリッジが登場、膝付きでジリジリ越えますが、その次には立木の向こうに尾根が。両側切れ落ちているので立木に全体重を掛けないと向こうの尾根に足が届かないという。ここも冷や汗をかきました。これでようやく核心部はクリア。
 青薙崩から青笹山までは目印は全くなく、確認しつつ尾根を進んで行きます。青笹山から三ノ沢山方面はまた少しリボンがあり歩きやすいです。三ノ沢山山頂が15:30で、ここから登山道のない西尾根を下っていくのですが、尾根の転換点を2箇所クリアして、その先林道までの尾根が曖昧なため、ここから悪戦苦闘しました。最後は強引に林道に着地したのですが、結局17:30になったので、東河内林道をひたすら歩いて18:30に県道に復帰。電波が立たず白樺荘に連絡できず困ったなと思いつつ歩いていると18:50ごろに運良く白樺荘へ行く車が拾ってくれました。大感謝です。
 何とか白樺荘には着けたのですが、翌朝田代発のバスに乗る必要があるので、4:30に出て2時間余り歩きました。