知床連山縦走

年月2021年8月
期間一泊二日
登った山羅臼岳   (1,660m)オッカバケ岳(1,450m)
南岳    (1,459m)知円別岳  (1,544m)
硫黄山   (1,562m)
行程行き岩尾別温泉<泊>
登山・岩尾別温泉(1:25)弥三吉水(1:15)大沢(0:30)羅臼平(0:30)羅臼岳(0:25)羅臼平(0:50)三ツ池(2:05)オッカバケ岳(0:40)二ツ池<泊>
・二ツ池(0:35)南岳(1:00)知円別岳(1:40)硫黄山(1:40)新噴火口(1:00)登山口(0:20)カムイワッカ湯の滝
帰りカムイワッカ湯の滝(車)女満別空港(飛行機)羽田空港
タイム 13時間55分(コースタイム15時間25分)
同行者あり
宿泊 テント泊
天候
温泉 岩尾別温泉
コメント 朝ホテルから外に出てみると駐車場は一杯。岩尾別側はこんなに登山者いるのかと驚きました。今回の相方と落ち合ってまず車を1台カムイワッカ湯の滝の駐車場まで置きに行きます。さすが18km、知床五湖から先は全部ダート。これは車2台あってよかったと思いました。後で他の縦走者から聞いた話では、下山に合わせて新噴火口辺りでタクシーを呼ぶのも結構一般的のようですね。自転車をデポする例もあるようです。湯の滝の駐車場の少し手前の「登山者用」と書かれた駐車場に置きました。3〜4台停められる感じです。岩尾別温泉に戻ったら完全に駐車場スペースはなく、路駐も10台以上、私たちは結局さらに下の駐車スペースに置いて500mほど歩いて戻る形に。
 出発が7:30ですから最後発に近いですが、まあ順調に登っていきます。大沢を辿って羅臼平へ。ここで硫黄山への縦走路を左に見ながら荷物をデポするか悩んでいると、他の縦走組のご夫婦が声を掛けてきました(他に縦走者がいそうで安心した、的な)。どうやら縦走路に入った草薮の中にザックをデポしたようです。羅臼岳に関してはこれだけ多くの登山者がいるので、まあクマの心配もないだろうと私達もザックをデポしてほぼ空身で山頂へ。最後の岩場を登ると硫黄山まで続く山々を望む絶景が。前回は山頂の眺望はわずかだったんで、感激しました。そのまま羅臼平へ戻っていよいよ縦走開始です。
 硫黄山への縦走路は全体的には踏跡明瞭で、迷うことはあまりない感じでした(硫黄山手前から砂礫やガラ場が増え極めて歩きにくくはなります)。三ツ峰への登りはかなりの急登で、これを越えると急な下りになります。ここで北大ワンゲル部の数名とスライドしましたが、縦走7日目とのことでした。この先サシルイ岳へは平坦な草の中の道を進み、サシルイ岳へまたひとしきり登ります。縦走路はサシルイ岳の肩を通過するのみで、山頂は通りません。三ツ峰は踏跡があるのが見えたのですが、サシルイ岳はどうやらなさそう。距離もかなりあるので、ここは無理せず先へ進むことにしました。
 サシルイ岳から土の道を下ると湿地帯に入って行きますが、意外と草の背が高いので、見渡せる訳ではありません。踏み跡は西に折れ、随分長く直進していきますので若干不安になったころにミクリ沼に突き当たり、そこからまた北へ。オッカバケ岳へハイマツの中の道を登って行きますが、ここもまた肩を通過するのみです。下った先にテント泊予定地の二ツ池が見えたので、時間もまだあるし山頂まで行ってみることにしました。しかしここも踏跡がないのは同じ、ザックをデポして適当な箇所から踏み込んで行きます。手前10分ほどはかなり背の高いハイマツで、抜けないように慎重に踏んで越えて行きます。その先は岩場とやや低いハイマツとのミックス、何とかうまく辿って山頂へ。山頂は平坦なので、特別な眺望がある訳ではないのですが、山頂を踏んだことでよしとします。帰りも結構大変だったので、ここは無理して登らなくてもいいかも知れません。往復30分ほどでしょうか
 二ツ池へのくだりはかなり下りにくい道でしたが、奥の天の池でテント泊。1時間程で先に会ったご夫婦も下りてきて、テントを張る前にそれぞれのテントスペースに座って、1時間以上談笑しました。この時間がなかなか楽しかったですね。日没が近づいてきた頃テントを張ってこの日は終了です。天の池で水が取れるので浄水器使って1リットルほど補充しました。

 翌朝は4時半すぎに起きて5時半に出発。南岳への登りは緩やかで比較的登りやすい感じ。ここから先は砂礫とハイマツ帯が交互に登場する感じで、滑りやすい砂地のトラバースもありました。知円別岳がまた山頂を通らずすぐ下をトラバースで通過するのですが、少し岩場を登るとハイマツに取り付いて山頂まで行けそうだったので、またザックをデポして行ってみることに。ここのハイマツは背が低く抜けを気にせず踏んで行けたので比較的容易に山頂には着けました。またこのピークからの景色はなかなか素晴らしいので来たかいはありましたね。ここから第一火口もよく見えるのですがテントが張ってあるのが見えて驚いたという(一応キャンプ指定地ではあります)。
 ここから先は砂地の脆い尾根を越えつつ硫黄山を目指します。前衛峰は巻くのかと思ったら、ちょうど真ん中あたりに道があって中を通過していきます。最後に尾根から東に回りこんで岩場を登っていけば山頂。硫黄山前後は青地に黄色のペンキ矢印を頼りに進めます。今回の目的である硫黄山に感慨もひとしお。山頂には硫黄山ピストンの帯広の方がいて少し話をしました。
 硫黄山から岩場を下りて稜線を外れ、下りに入ると沢沿い驚くほどのガレ場でめちゃくちゃ歩きにくいです。数箇所高巻き道がありましたが、基本沢を下っていきます。ひとしきり下るとロープが張られて沢はここまで、左に上がってトラバース気味に尾根に乗り、さらに下っていき行きました。新噴火口が近づくと視界が開け、ハイマツの海の向こうに青い海が見えるようになり、遊覧船のエンジン音はここまで聞こてきます。新噴火口には特に何も書かれておらず、そのままカムイワッカ湯の滝のある沢の北側の尾根を辿って下山。登山口からカムイワッカ湯の滝駐車場までは600mの林道歩き、更に200m歩くと車デポしたポイントでした。岩尾別温泉に戻って汗を流し、道の駅ウトロ・シリエトクで知床牛カレーを食べて、相方と別れ、女満別空港へ戻りました。