南アルプス深南部縦走

年月2020年10月
期間一泊二日
登った山水梨山  (1,317m)朝日山  (1,692m)
平森山  (1,813m)白倉山  (1,851m)
三又山  (2,220m)中ノ尾根山(2,296m)
合地山  (2,149m)諸沢山  (1,750m)
行程行き新横浜(新幹線)豊橋(列車)平岡<泊>(タクシー)兵越峠
登山・兵越峠(0:20)水梨山(2:00)朝日山(1:15)平森山(1:00)白倉山(2:00)三又山(0:45)中ノ尾根山(1:45)合地のコル(0:40)合地山T峰(0:30)合地山U峰(0:15)合地山V峰(0:30)合地山W峰<泊>
・合地山W峰(3:50)諸沢山(1:40)アンテナ尾根取付(1:10)無想吊橋(2:40)千頭ダム(2:20)寸又峡温泉
帰り寸又峡温泉(バス)千頭(列車)金谷(列車)静岡(新幹線)新横浜
タイム22時間40分(コースタイム不明)
同行者なし
宿泊 テント泊
天候
温泉 寸又峡温泉
コメント 深南アルプスの中でも合地山と諸沢山は特にディープなエリアということで、一度は行かねばと思っていたのですが、夏に光岳からの縦走で中ノ尾根山まで行き、その後兵越峠を目指して果たせなかったということがあったので、兵越峠から逆に中ノ尾根山まで行き、そのまま合地山に向かえばいいのではと思い立ったので行ってきました。兵越峠までは平岡からタクシー圏内ということでまた平岡の龍泉閣を予約、飯田線は復旧して特急も運行再開しているので20:15着の伊那路で行くことにしました。
 朝5時のタクシーで兵越峠まで8500円。登山口をちょっと探しましたが、公衆トイレの横に伸びる道を少しいくとありました「朝日山登山口」。実際水梨山を経由して朝日山までは尾根も分かりやすく、目印も多め、倒木もほぼなくかなり歩きやすい道でした。朝日山をすぎてしばらく行くと倒木がかなり増えてきますが、笹薮と倒木のハイブリッドは平森山〜白倉山の間だけだったので、前回平森山から少しガマンすれば多分兵越え峠までは行けてたな、という実感。何とか笹薮で見えない倒木をクリアして白倉山まで来ると、笹薮も使える踏跡が増えてペースも戻り、何とか12時半に三又山に到着。細尾根を辿って13:15頃中ノ尾根山に到達。この時間なら合地山に向かって問題ないだろうと13:30に出発。
 中ノ尾根山は広い山頂なので、合地山方面の尾根に乗るまでちょっと苦労しましたが、乗ってからは比較的歩きやすい尾根を辿っていきます。倒木もそこまでは多くないし、たまにリボンもあります。問題は合地のコルからの合地山への登り返しで、かなり潅木がルートを塞いでおり、突破すると荷物が引っかかるのでかなり大変でした。その後も合地W峰まで潅木トラップは何ヶ所もあり、悩まされました。合地T峰に着くとなんと先客がいました。テント張り中だったので軽く挨拶したのみですが、その時点で16時頃だったので、一応W峰まで行ってテント張ろうと先に進むことにしました。最高峰のU峰もテント張れるスペースあったのですが、そのまま先にV峰は狭くV峰降りたところで暗くなったのでヘッドライト装着。17:30にW峰に着きました。ここにテント張りました。風もなく、気温も耐えられるレベルで木々の隙間に見える月がきれいです。

 翌朝4時半に起床して5時半に出発。木々が多いのでまだ少し暗く、ヘッドライトをつけて出発。合地山から諸沢山方面は尾根が不明瞭で、目当ての1782m地点に伸びる尾根に乗るまで随分苦労しました。一旦捉えるとあとは尾根伝いに進めますが、1782m〜1548mの尾根は特に細尾根が多く、慎重に進みます。あとはやや急な諸沢山の登りをクリアすれば諸沢山山頂。約4時間で到着し、比較的順調かなと思ったのですが、この後アンテナ尾根を下るのに随分苦労しました。下りの尾根が結構わかりくくてケーブルと分かれて以降かなり無理な下りをした気がします。何とか日向林道の末端に出ましたが2時間近く掛かりました。
 ここから林道を辿って行くのですが、さすが地図にも載ってない廃道、荒れ具合が尋常ではないです。崩落地点のトラバースも無数にあり、かなり時間を要しました。途中の廃棄された営林小屋を通過しつつ、無想吊橋の通行禁止の看板まで来たので、斜面を下って吊橋を見に行きました。崩れそうな斜面の下りとトラバースで荷物デポして来ればよかったなと後悔。何とか到達し伝説の遺構をこの目で見られたことに感慨も一入、逆河内の紅葉とあいまって印象深い風景となりました。
 その後も淡々と林道を進んで諸沢山取付を通過、ここから千頭ダム降り口までに2箇所危険なトラバースがありました。いずれもズリ落ちたらおしまいの場所。1つ目は半分まで中段を進んだのですが、途中でこれはヤバいと思ってガラがある所をまっすぐ登り、最上段を慎重に渡りました。2つ目はさらに危険で、軽く一歩置いただけで一気にズリ落ちて行くので、中段のトラバースは諦めて左端のガラを最上段まで登り、上の岩を掴みながら足場も岩を慎重に踏んでトラバース。。脆い岩を選んだらアウトなのでめちゃくちゃ緊張しました。千頭ダムの下り口に到着して「あーこれでヤバいトラバースはもうないはず」と安心。
 千頭ダムへの下りも途中リボンが錯綜しているところで迷いましたが、地図のルートに復帰して無事到着。ここから寸又峡温泉まで2時間半延々と歩いて到着。18時過ぎて日も暮れていましたが夢の吊橋方面に観光に来た宿泊客が数組歩いていました。バスの最終は17:22なので、タクシー呼ぶしかないなと思ったのですが、大鉄タクシーは何と営業時間が過ぎており電話すら掛からない状態。この時点で帰れないことは確定。幸い翠紅苑が19時まで日帰り入浴を受け付けてくれたので汗は流せました。テント泊のつもりでしたが、通りかかった地元の人のアドバイスで某スペースでシュラフで寝ることに。翌朝始発のバスで千頭駅へ。大井川鉄道経由の新幹線で帰りました