中央アルプス深南部縦走

年月2020年10月
期間二泊三日
登った山摺古木山(2,169m)白ビソ山(2,265m)
安平路山(2,364m)奥念丈岳(2,303m)
南越百山(2,569m)越百山(2,614m)
行程行き新宿(高速バス)飯田(タクシー)ロープゲート
登山・ロープゲート(1:10)摺古木自然休憩舎(1:15)摺古木山(1:00)白ビソ山(0:35)安平路避難小屋<泊>
・安平路避難小屋(1:00)安平路山(6:25)奥念丈岳(2:45)南越百山(0:35)ビバーク地<泊>
・ビバーク地(0:30)越百山(0:40)越百小屋(2:30)福栃平(0:40)今朝沢橋(0:20)トンネル出口
帰りトンネル出口(タクシー)上松(列車)塩尻(列車)八王子(列車)新横浜
タイム19時間25分(コースタイム不明)
同行者なし
宿泊 安平路避難小屋/ビバーク
天候
温泉 ねざめ温泉
コメント だいぶん寒くなってはきましたが、予定通り中央アルプス南部を縦走してきました。月曜日休みを取って3日、土曜は雨予報ながら日月はまあまあということで、決行を決めました。飯田駅まで高速バス、予約したタクシーで大平宿から入れるところまで、初日は安平路避難小屋泊、2日目はメインの藪漕ぎを通過して越百小屋か摺鉢窪避難小屋泊、3日目に池山尾根から下山し、菅の台からバスで名古屋という予定です。

 飯田行きのバスは10分遅れで、予約したタクシーに乗り込みます。運転手さんは登山経験者でいい方でしたが、車は大平宿から数km入ったゲートまで7500円ほど。雨なので車の中で準備させて貰い、摺古木山休憩舎まで1時間10分。そのあと摺古木山を経由して安平路避難小屋までは予定通り。全行程踏み跡は明瞭ですが以前通った時よりも笹が茂っている気がしました。雨はずっと降っていましたが、安平路避難小屋には厚手のシュラフカバーが干してあり、シュラフと併用するととても暖かく安眠できました。
 朝5時起きで5時半頃出発、安平路山までは踏み跡を辿り、この時点で上の方に雪が乗ってる笹が多いのが気になりつつ先へ進みます。安平路山山頂からは一旦北から東へ尾根をまくようにし進むらしいのですが、それを意識しても結局真東に戻って来てしまったので、そのまま尾根を辿ることにしました。全体的に尾根を辿るように歩けばよいのですが、踏み跡があるとは限らないので背の高い笹を漕ぎまくることになります。ただ踏み跡があるとしたら尾根通しなので巻道の踏み跡は基本無視して尾根を辿りました。ピークへの大登り/大下りも尾根のハイマツ沿いを辿れば見つかることが多かったですね。いずれにしても笹の高さが足漕ぎで何とかなるものではないので体力が消耗します。苦闘6時間半で何とか奥念丈岳に到着。ここから越百山まではここまでより楽で3時間ほどなので越百小屋には着けるなと弾いて出発。
 奥念丈岳〜南越百山間は確かに踏み跡が明瞭で、安平路山までの道に近いなと思っていたのですが、この区間にはハイマツ藪も2箇所ありました。最初の薮は何とか抜けたのですが、2回目の藪をよじ登って山頂が見えた時に一瞬目を疑いました。昨日の雪が全く溶けておらず、ハイマツがほとんど埋まっています。当然夏道など見えるはずもなく、雪の上をのんびり歩けるほどの雪量でもないので、四つん這いでハイマツの踏み抜きに苦しみながら進む羽目に。。南越百山山頂時点で既に16:30を回っており、越百山までも同じようなハイマツが続くので17:15あたりで「これはまずいな」と思い始めました。ちょうど踏み抜いたハイマツの下にテントは無理だけど人が寝られるくらいのスペースを発見したので、ここでビバークすることにしました。あと1時間かからず着けそうだけど日が暮れては進めない道だし、何より雪用の手袋を持ってないので手がヤバい状態。
 ハイマツの下にテントシートとビバークテントを広げ、ワイヤーは入れずにマットとシュラフ。コーヒーだけ沸かして飲み、シュラフに潜り込みます。ビバークテントは入り口が閉まるので密閉したらそれなりに暖かく、靴下を脱いだ足指と手の指は体温で徐々に復活出来た感じです。全ての上着と上下雨具は着たままなので多少濡れるのは仕方ないとして。。やっぱり寒いのは寒いのであまり寝られませんでしたけど。ただハイマツの下に入ったのは正解で、風がほとんど防げました。

 4時頃起き出してパンとコーヒーで朝食、困ったのがテントの中に入れなかった靴が凍って履けなかったこと(靴下は水を絞ってテントに入れてた)。困って最後はシュラフの中に入れ、体温で柔らかくして何とか履きました。そんなこんなで出発は遅れて6:30。相変わらずのハイマツ藪ですが途中逃げ道を見つけつつ、30分で越百山登頂、この時点で既に指は感覚がない状態で、胸に付けたカイロで指を温めつつ越百小屋へ下山。どう考えてもこの雪で空木までの縦走は無理と判断しました。この先は一般道なので雪はあっても迷うことなし。開放されている越百小屋の休憩室でカレーを作って食べ、そのまま下山。伊奈川ダムの先まで車は入れないとのことで、しばらく歩きましたが伊奈川ダムから3km程で幸い携帯が通じたのでタクシーで上松駅の方の温泉に入りました。