大唐松尾根縦走

年月2020年10月
期間一泊二日
登った山雨池山 (1,937m)大唐松山(2,561m)
農鳥岳 (3,026m)
行程行き新横浜(新幹線)新富士(車)身延<泊>(車)奈良田
登山・奈良田駐車場(0:15)開運隧道ゲート(0:30)鉄塔(2:10)雨池山(3:10)大唐松山(4:30)2633地点<泊>
・2633地点(3:00)農鳥岳(0:25)大門沢下降点(1:50)大門沢小屋(2:15)ゲート(0:15)奈良田駐車場
帰り奈良田(車)新富士(新幹線)新横浜
タイム18時間20分(コースタイム不明)
同行者なし
宿泊 テント泊
天候
温泉 女帝の湯
コメント もともとは白峰南嶺を一泊二日で行こうと思っていたのですが、先に光小屋で会ったヒトと大唐松山の話をしたあと、いろいろ調べててやはり大唐松尾根は行ってみたいなという気分が盛り上がってきたので、奈良田〜雨池山〜大唐松山〜農鳥岳〜白峰南嶺〜奈良田という計画に変更しました。さりとて大唐松尾根はどれくらい時間がかかるか分からないので、初日で抜けられたら広河内岳か大門沢下降点でテント泊、難しければ途中でテント泊して翌日農鳥岳を踏んで大門沢から下山ということにしました。折から台風が接近してきており、土日だと天候が心配なこともあって、急遽日月にスケジュールを動かしたのですが、結果的にこれは正解でした。
 新富士でレンタカーを借りて身延駅前で一泊、翌朝未明に奈良田へ移動します。5時15分頃駐車場について、5時半に出発しましたが、犬の散歩がてら登山者の行き先を確認してアドバイスや注意をするおじいさんがやってきました。まだ暗くて確認できなかったのですが、口調を見る限りは農鳥小屋のおやじさんではないでしょうか。このときもう一人笹山へ行くらしい登山者がいていろいろアドバイスしていたのですが、私が「大唐松へ行くというと「あそこがどういうところか知ってるの?」と結構厳しく言われました(笑)。装備見て「・・まあ、じゃあ気をつけてよ・・・あー大丈夫かなぁ」って言って去って行きましたが・・・。

 奈良田の駐車場から開運隧道横の車止めゲートまでは歩いて15分。この先数十mで巡視路の黄色いプレートがあり、ここからリボンに従って登っていきます。そして手すり、パイプが登場、このあたりは事前調査の通りで、手すりを離れて直進するとパイプの上部に行き当たりました。鉄塔は上に見えています。
 鉄塔から先はGPSを確認しつつ、尾根を辿っていきます。最初の尾根に乗るまでがかなりの急登でしたが、あとは比較的わかりやすい尾根で雨池山、更に大唐松山へと辿りました。大唐松山の手前に巨大な石があり、これは右に巻きました。
 いよいよ大唐松尾根です。最初の1/3の区間はハイマツ尾根とハイマツのないコルが交互に登場し、それなりに巻けるので順調に歩けましたが、次の1/3の区間から藪が急激に厳しくなり、ハイマツを踏んづけて前進する箇所がとても多くなりました。巻こうとすると却って進みづらくなる始末で、テント泊装備のザックは頻繁に引っかかり、苦労の連続。日が暮れる直前に前方にハイマツのないテント張れそうな場所が見えてきて、そこが2633m地点でした。ここまでかなりの区間テント張れそうな場所がなかったので、ここに日没までに到達できてよかったです。雨も風もなく、ここでテントを張って残りは翌日としました。
 翌朝テント撤収して、5:30に再び漕ぎ始めます。農鳥岳への取り付きのコルまでは相変わらずのキツいハイマツでしたが、コルに着くと、右の方はハイマツがない草付きだったので、ここを上がっていきます。ここから先はハイマツを避けたり、少し先にハイマツが途切れるポイントがあったりすることが多くなりましたので、計算して漕いでいきます。ただ標高を500mを上げていくので、なかなかきついです。左側の切れ落ちたあたりに岩場が出てくるようになるとそこを選んで進みます。一ヶ所大きな岩場を通過し、左に回り込む人が多いようですが、かなりの高度感で浮石も多く、荷物が多いと危ないなと思い、ちょっと回り込んで岩の右を上がりました。その先はハイマツの両側のザレ場を通るようにハイマツを漕いで行き、最後に正面の)岩場の凹んだところをめがけてよじ登ると、縦走路に合流・・・。7時間半かかりましたが、達成感はすごいです。農鳥岳まで10分ほど歩いて登頂。周囲は雲もなく北岳・八ヶ岳、塩見〜赤石、富士山と最高の展望でした。
 山頂で休憩後、当初計画通りそのまま大門沢を下りました。大門沢小屋までは順調に下り、大門沢小屋で軽く昼食。今期は営業していませんが、避難小屋としては開放されていて、水場も目の前にあります。その後は沢に沿った高巻き道を延々下って行きますが、途中何度かある川の水量がすごくて、渡渉に苦労しました。最後の渡渉箇所は10分考えても踏み石で渡ることができなかったので、靴を脱いで渡渉。14時すぎには駐車場に帰着しました。