南アルプス深南部縦走

年月2020年8月
期間二泊三日
登った山光岳   (2,592m)加加森山 (2,419m)
池口岳北峰(2,392m)鶏冠山北峰(2,204m)
鶏冠山南峰(2,248m)三又山  (2,220m)
中ノ尾根山(2,297m)白倉山  (1,851m)
平森山  (1,813m)
行程行き新横浜(新幹線)名古屋(高速バス)飯田(列車)平岡<泊>(タクシー)芝沢ゲート
登山・芝沢ゲート(1:00)易老渡(1:25)面平(2:40)易老岳(0:45)三吉平(1:20)光小屋<泊>
・光小屋(0:15)光岳(0:05)光石(1:45)加加森山(1:40)池口岳北峰(1:50)鶏冠山北峰(0:45)鶏冠山南峰(2:00)三又山(0:50)中ノ尾根山<泊>
・中ノ尾根山(0:40)三又山(1:30)白倉山(1:10)平森山(2:00)堰堤(1:00)白倉権現ゲート(3:30)竹之島
帰り竹之島(タクシー)水窪駅(列車)三河川合(列車)豊橋(新幹線)新横浜
タイム26時間10分(コースタイム不明)
同行者なし
宿泊 県営光小屋/テント泊
天候
温泉 名号温泉(うめの湯)
コメント 今年の南アルプスはほぼ全滅ですが、何とか行けなくはないのが黒戸尾根の甲斐駒、鳳凰三山、白嶺南嶺、そして光岳です。今年私が考えていた今回のルートはそれより前から考えていたものですが、梅雨の大雨で芝沢ゲート〜易老渡が徒歩も通行不能になったという情報があり、いろいろ調べるとどうやら行けなくはない、ということが分かったので決行することにしました。もう一つ、飯田線も大雨のため平岡〜水窪間が不通になり、復旧に3ヶ月かかるという情報がありました。本来なら豊橋経由で3時間半で平岡までいけるところ、岡谷経由では6時間半かかるため、工夫して名古屋から飯田まで高速バスを使うことで5時間で着けるようにしました。実際はバスが遅れて飯田駅で駆け込み乗車になったので結構危なかったです。

 ともかく朝6時のタクシーで芝沢ゲートまで行きました。12000円。まあ仕方ないですね。ゲート前には登山者のものと思しき車が実に8台。みんな登ってるんだなぁと思いつつゲートを越えます。ゲートには「徒歩も通行禁止」と書かれていました。まもなくすると復旧工事をしている箇所に行き当たり「登山者用迂回路」が設けられていました。しかも工事区間を完全に迂回する長いものです。この先の崩落地点も並行して迂回路があり、落石が金網を歪めて道路を塞いでいる箇所は金網をくぐれば何とか通れました。実際1時間もかからず易老渡に到着。割り切った通行には支障はなさそうです。
 易老岳までの登りはかなりキツかったですが特に荒れた区間はなし、途中で1組2人に会っただけでした。三吉平を過ぎた辺りで大雨になり、雷も鳴っていたので様子を見ながら進みます。静高平の水は枯れており、浄水器持参だったので、雨水から水を調達しました。
 光小屋は結局行きに会った2人と私の3人だけ。あの車の人達は聖岳に行ってるのでしょうか。。小屋で一緒になったのがたまたま300名山や300高山をかなりやっているひとだったので話が弾みました。

 翌朝5:10発でまず光岳へ光石に寄り道しつつ、いよいよ池口岳を目指します。ほとんど踏み跡が明瞭で、不明瞭な湿地帯を通過する時はリボンがあるので、おそらく迷うことはなさそうです。最後のジャンクションピークへの登りがかなり答えましたが9:15に池口岳北峰着。
 鶏冠山は池口岳南峰へひとしきり登り返したところから西尾根を下ると知っていたので今回は南峰は割愛して鶏冠山へ向かいました。リボンは少しあるのですが、あまりアテにはならず、尾根の乗り換えも結構あるのでGPSとコンパスで確認しながら進んで行きました。鶏冠山北峰から南峰が一番大変で登り返しに下を見たくないような細尾根の岩場急登がありました。かなり気が張りました。鶏冠山南峰の登り途中から降りるまでかなり強い雨に打たれたので尚更でした。
 鶏冠山から三又山までは熟練者向けバリエーションになりますが、基本尾根通しでの笹薮漕ぎが延々続くので、尾根を間違えなければ難しくはない感じです。三又山には15時に着き、中ノ尾根山には15:30には着けるかなと思いきや、大くだり+細尾根+トレースのない笹薮登りで1時間かかり疲労困憊。何とか16時までには着けましたが。。ここにテントを張りました。張って夕食を食べ始めたところで大雨になったのでテントに逃げ込みました。今日も雷なくて良かったです。
 夜じゅう雨が降り、三日目は早めに撤収して5時すぎに出発。三又山への戻りも巻道が滑るので結構大変でした。ここから尾根を西へ進みますが、この尾根がなかなかの曲者で、倒木が多いのと、尾根がわかりづらいのとで結構苦労しました。白倉山をすぎると倒木が更にひどくなり、思ったよりペースがあがりません。水を500mlだけ残しておいたのですが、これだと足りないなと思ったので、次の朝日山で下山することに決めました。
 平森山を過ぎるとリボンが増え、道が少し良くなったようだったので「植樹関連で道が整備されているのか」と思い、そのまま辿ってしばらくしてルートを外れていることに気づきました。どうやら平森山からの下山ルートが存在し、それを辿ってしまったようです。とはいえ、大分下ってきてしまったのと次の朝日山で下山するよりは早いと思ったので、このまま下山することにしました。ただ後で知ったのですが、平森山からの下山道は南東尾根を辿るものだったようです。私は地図を見て、1,385m地点を経由して堰堤に下りられるなと思ったので、南西尾根を辿りました。こちらにも踏み跡らしきものは存在しており、何度か尾根を外して危ないトラバースをしたのですが、何とか堰堤に下山できました。途中で水も補給し、あとは林道を歩いてタクシーを呼ぶだけ・・。
 この白倉林道、ゲートまで1時間かかりましたが、ゲートを越えても全く車が入れるように見えない落石だらけの道路を行きます。どうやら梅雨の大雨であちこちダメになっているらしく、大規模崩落まで起こしている始末。林道全体が全面通行止めで、更に携帯の電波が全く立たないため、実に17km歩く羽目になりました。何とかタクシーを呼んだのですが既に駅前あと5kmの地点でした。