七ヶ岳登山(撤退)

年月2020年5月
期間日帰り
登った山(なし)
行程行き東京(新幹線)那須塩原(車)黒森沢登山口
登山・黒森沢登山口(0:55)護摩滝(0:30)1600m地点(1:40)黒森沢登山口
帰り黒森沢登山口(車)那須塩原(新幹線)東京
タイム5時間(コースタイムなし)
同行者なし
宿泊
天候
温泉
コメント ピークを全く踏まないで撤退したケースは実は過去にもあって、@登山口で雪が多くてギブアップ(苗場山・佐武流山)Aハシゴしようとして時間切れ(前年の七ヶ岳)B登山口に着く前に車がパンク(帝釈山)、その場合はここに記録を書かないのですが、今回は内容的に勿体ないので記録に残すことにします。
 前週の不動岳でコツを掴んだので、今週は七ヶ岳のリベンジをしようと出かけていきました。七ヶ岳は2016年以降、表向き認められている登山口はたかつえスキー場からのものだけですが、北側の黒森沢からの沢遡行〜下岳への周回ルートも実際は登山可能になっていて、今回はそちらを目指した次第。那須塩原から約2時間、最後の20分はダート道を慎重に辿って、黒森沢登山口へ。当然というか他に登山者はいないようす。
 当初はなだらかな山道を辿っていきます。案内板はたまにありますが、リボンは殆どなく、しかしルートは明瞭。ただし、沢に入ると石を踏みながら沢の左右へ渡渉することになり、奥の方のピンクリボンを目印にひたすら沢をたどります。すると巨大な滝が。これはなかなかの壮観でした。
 護摩滝を見上げて左側にはロープがありますが、これに取り付くと全身水浸しになってしまうので、右側の巻道のロープを辿って中腹まで行きます。ここから滝の右側のロープを辿って上へ上へ。なかなかエキサイテイングなルートだと思いました。ひとしきり登ると、滝の傾斜がゆるくなり、滑滝のような風情に。
 ただし、問題はここからでした。実は残雪がかなり残っていて、沢の左右を辿れないのです。ど真ん中をザブザブいけばよかったのでしょうが、そこまでの思い切りもなかったので、ここから山肌を登って尾根を辿ろうと考えました。かなり激しい藪漕ぎではありましたが、沢の左岸の尾根まで登り、2度の湿地帯を経て、たかつえスキー場ルートとの合流点まであと一息、というところで大変なことに気づきました。腰に巻いていたマムートのソフトシェルがない・・・!

 笹を掻き分けるだけではなく、木の枝の上を無理やり歩いたり、という強烈な藪漕ぎのなか、どこかに落としてしまったらしい。この30分ほどの藪のどこかに・・・。問題はこのソフトシェルの中に車のキーを入れていたことです。車のキーがないと帰れないわけで、流石に青くなってこの強烈な藪を2往復しましたが、もともと黒い服ですし、藪の場合は正確なルートの再現も難しいため、正直お手上げになりました。この尾根の途中に携帯の繋がる地点があったので、レンタカー屋に電話し、結果、大変申し訳ないんだけれども黒森沢までスペアキーを持ってきてもらうことになりました。

 この時点で山頂を目指すのはギブアップし、登山口に戻ることにしました。もともと下岳へ周回するつもりだったので、この護摩滝ルートを下山に使うつもりはなかったのですが、やはりここは下りに使うのは相当やばかったです。冷や汗をかきつつ何とか滝の横を下り登山口まで淡々と帰着。電話から2時間後にスタッフの方がカギを届けてくれました。まさかこんな理由で撤退するとは思いもよらず、そこまで難しい山ではないはずなのに2回も撤退しているのも何かのめぐりあわせかもしれません・・。ともあれ、このルートは雪のない時期に再度リベンジしたいと思います。

 余談ですが、スマートキーの修理代は12,000円ほどで、失くしたマムートのソフトシェルはディスカウント価格で19,000円だったという・・・(原価は28,000円)。