南アルプス深南部縦走

年月2022年8月
期間二泊三日
登った山易老岳  (2,354m)イザルガ岳(2,540m)
光岳   (2,591m)合地山  (2,149m)
不動岳  (2,172m)
行程行き竹橋(夜行バス)芝沢ゲート
登山・芝沢ゲート(0:50)易老渡(1:20)面平(2:00)易老岳(1:50)イザルガ岳(0:15)光岳小屋(0:10)光岳(0:10)光岳小屋<泊>
・光岳小屋(0:45)百俣沢の頭(2:40)柴沢吊橋(0:10)柴沢小屋(3:40)合地山U峰(0:15)合地山V峰(0:15)合地山W峰(3:10)アケ河内出合<泊>
・アケ河内出合(5:50)不動岳(0:40)鹿ノ平(0:45)鎌崩の頭(3:10)不動岳登山口(4:00)水窪ダム
帰り水窪ダム(タクシー)水窪駅<泊>豊橋(新幹線)新横浜
タイム31時間55分(コースタイム不明)
同行者なし
宿泊 光岳小屋/(テント泊)
天候
温泉
コメント 光岳起点の深南部縦走も3年目となり、ついに柴沢吊橋〜合地山〜アケ河内〜不動岳を目指すことにしました。今年は毎日あるぺん号の芝沢ゲート行きがあるのでそれを予約し、今年再開する光岳小屋の予約を何とか入れました。毎日あるぺん号芝沢ゲート行きは本日2名のみ、この場合伊那大島駅まで菅の台・鳥倉林道方面と混載し、伊那大島からタクシーとなるよう。バスも隣に人はおらず、タクシーもゆったり座れてなかなかいいのですが、3時過ぎに起きて乗り換え、芝沢ゲートまで1時間40分のみでしかも最後凸凹なので睡眠不足は避けられないですね。
 プレハブに指導センターに移動式トイレ、自動販売機まで設置された芝沢ゲートに驚きつつ、登山開始。易老渡までは一部タクシーも入れる格差社会、自転車はほぼ釣り師のようですが、易老渡には4〜5台自転車デポされていました。今回は小屋用の米4合やロープも背負っていて結構重く、それでも小屋まで6時間半で。静高平の水場はドバドバ、イザルガ岳は4回目にして初めて登りました。
 光岳小屋の新しい小屋主さんはとてもいい方で、話しやすいし、事前宿泊券購入者ということで特に気にかけてくれる感じ。小屋泊でもシュラフ持参はどうかなと思ったけど、しっかり隔離されて分厚いベッドとマットレスが置かれていてびっくり。14時〜16時で宿泊者にウェルカムドリンクとお茶請けを出したり、いろいろ気を使われてる。ビール800円ペットボトル700円はちょっと高いけどまあ仕方ないと思える。女性小屋主が試行錯誤して自分の山小屋スタイルを構築していくのはいい感じ。両俣小屋や青ヶ岳山荘にも通じるものがある気がする。天気のもっているうちに光岳山頂に行ってきてあとは食堂でのんびり。

 翌日朝食を食べて6時に光岳小屋を出発。柴沢吊橋へ向かいます。百俣沢の頭までは前回と同じですし、踏み跡も比較的追いやすいのでスムーズに進みましたが、その先は踏み跡も曖昧になり、かなり苦労しながら下っていきました。最終的には柴沢吊橋ではなく、柴沢に下りる踏み跡を辿って河原に着地したので、少し濡れたものの踏み石渡渉で対岸へ。先に柴沢小屋と千頭山吊橋を見に行ってから柴沢吊橋に戻り、一往復してみました。かなり蔓が張っていて歩きづらいところはありますが、通過には支障なさそう。
 吊橋の近くから合地山へ取付きましたが、相当な急登を木の根頼りに登攀することになり、なかなかハードでした。それでも尾根に乗ればあとは倒木処理を淡々とこなして山頂を目指します。合地山U峰からW峰までは以前も通過したところで、この区間はリボンも多いです。
 合地山W峰からが最大の難関、二俣尾根の下りです。とにかくうまく下ってアケ河内に着地しないといけないのですが、1305m地点から先めちゃくちゃ苦労しました。南側が開けたところからアケ河内が見えたものの、とても下りられないのでナイフリッジの藪尾根を越えて向こうから何とか下りたのですが、その途中で灌木に眼鏡を突いて左目のレンズが抜けて奈落の底へ。ここから先はガチャ目の状態で進むことになり、呆然としました。本来であれば「ホテルアケ河内(宿泊できる廃ミニバン)」を見つけて泊まるところでしたが、暗くなって遠目も全く効かない状態では諦めざるを得ず、河原にテントを張って一泊しました。
 メガネの件で足元がボヤける状態での登山となり、全く時間的に余裕がないと思われたので、朝は早々に不動岳北尾根に取り付きました。またしても登攀状態で、その先にはナイフリッジもあり、かなりきつかったです。苦闘6時間で何とか不動岳に登頂。予定通り鎌崩尾根を下ることにしましたが、夏で笹が非常に育っており、下山ルートの踏み跡のトレースにも非常に苦労。最後に登山口も視認できず少し行きすぎて沢から強引に下山するハメに。実はここでスリップして腰を強打してしまいました
 不動岳登山口から水窪ダムまでは徒歩4時間。途中から降りだした大雨の中、何とか到着してタクシーを呼べたものの、既に電車もなく、唯一の旅館にも時間が遅くて断られる始末。幸いタクシーの運転手さんが過去に2回乗せてくれた方で、運転手用のシャワーと仮眠室を好意で貸してくれ、本当に有難かったです。翌朝始発で帰宅しました。