キナバル山登山

年月2016年11月
期間一泊二日
登った山キナバル山(4,095m)
行程行き成田(飛行機)クアラルンプール(飛行機)コタキナバル<泊>(車)PHQ(車)Timpohon Gate
登山・Timpohn Gate(0:30)Ubah Shelter(0:20)Lowii Shelter(0:30)Mempening Shelter(0:20)Layang-Layang Shelter(0:35)Villose Shelter(0:30)Paka Shelter(0:45)Pendant Hut<泊>
・Pendant Hut(1:15)Sayat-Sayat CP(1:15)Low's Peak(0:45)Sayat-Sayat CP(0:35)Pendant Hut(0:45)Layang-Layang Shelter(0:35)Lowii Shelter(0:40)Timpohon Gate
帰りTimpohon Gate(車)PHQ(車)コタキナバル(飛行機)成田
タイム11時間15分(休憩込・コースタイム16時間)
同行者ガイドあり
宿泊 Pendant Hut
天候
温泉
コメント 海外の登山は中国にいた頃にヒマラヤ以外で有名な黄山、五岳、峨眉山などを登っていた程度でしたが、手の届くレベルで海外の山も登ってみたいと最近思うようになって、行ってきました。
 本当は最初に狙ったのは台湾の玉山(新高山)でした。でもこの山は基本抽選制であるため、外国人無抽選枠を持った旅行代理店に頼む必要がありました。で実際に申込までしたのですが、私の番が来る前に枠がなくなってしまったという連絡が来てしまいました。

 そこで次善策としてキナバル山に照準を定めたわけです。標高は4,095mで東南アジア最高峰と言われることもあります(厳密にはミャンマーのヒマラヤ山脈とインドネシアのニューギニア島をそれぞれ南アジア、オセアニアとみなした場合)。
 日本にない標高で、ガイド付き義務、道も整備されているという安全登山。1発目としては悪くないですね。ということで日本で寒くて登山がしづらくなる11月下旬に西遊旅行に申込をしました。金曜朝発・月曜午後着の3泊4日の予定が、マレーシア航空のダイヤ改正で金曜朝発・夜行便月曜朝着の2泊4日になった次第。

 キナバル山は昨年6月の地震で登山道の崩落や山小屋の崩壊があり、今も完全には復旧していません。2つある登山口の1つはクローズ、山頂へのルートも一部新ルートを設置、山小屋も実質2つしか営業しておらず、今は4つほどの小屋を建設中という状態。登山道でも登山者を上回る歩荷が30〜40kgの資材を担ぎ上げており、追い抜きやすれ違いの度に舌を巻きます。
 小屋の予約は非常に難易度が高くなっており、私の泊まる山小屋は結局PENDANT HUTという小屋になったのですが、当日まで特に聞かされてませんでした。この件は後ほど。

 キナバル山の登山口はコタキナバルから一時間半以上かかる場所で、手配を含めて旅行代理店を通さないと実質的に難しい感じ。まず登山事務所に書類を出して申請し、名前の入ったネームプレートを貰います。IDはグループ毎にAA、ABという順に割り当てられ、その後に日付が付くイメージで括弧内にグループ内の連番が。ちなみに私は11/19に登り始めたので、AK19(001)となっていました。このネームプレートは常に首から下げ、登山口と8合目のチェックポイントでチェックされます。ガイドが割り当てられると、車で登山口へ。

 キナバル山の山頂までは8.7kmで、一日目の山小屋は6kmの地点にあります。6kmポイントまでは約700m〜1kmおきにシェルターという休憩所が設けられています。
 道はかなり整備されており、登りはじめでは階段状になっているところも多いですが、途中からは日本でもよくある石の多い登山道のイメージとなります。熱帯だけに緑は多く蒸し暑かったです。実はマレーシアは雨季で、ほぼ必ず降られるのですが、私は運良く登山中も下山中も全く降られませんでした。30分登って5分休むというスタイルで順調に5kmまで、ここで3000mを超えるのと少し疲れたのもあってペースは落ちつつも9:15発で13:00に小屋に到着。

 PENDANT HUTは後で知ったのですが、via Ferrataという特別なルートを経由するアトラクションが付いた宿で随分高いらしいです。私も事前に何も聞いてないし、当日この宿にもう一人日本人がいたのですが彼も「前日になって宿が変わって高くなった」と言っていました。レクチャーは必須でハーネスの使い方を聞きつつ「何で余計なことをしないと行けないのか」という気分で一杯でした。頼んでないのに付いてくる高額オプションというのがどうも性に合わなくて。結局私も彼も通常ルートを選択することにしたわけです。別にお金が戻ってくるわけじゃないですけど。他にオーストラリア人のカップルがいましたが、どうやら高山病にやられたらしく、翌日頂上へ行くことなくそのまま下山していました。
 晩御飯はメインの山小屋でビュッフェだったのですが、品数も豊富でデザートまであり、ここが3300mだとは思えないレベルでちょっと感動しました。

 翌日は午前2時に軽くパンを食べて、2時45分に山頂に出発。同宿の彼と同じ手配になった70歳の健脚の男性と3人グループで行動しました。ゲートを越えてから1.5km先のチェックポイントまでは数珠繋ぎの登山で、少しずつ追い抜きますがペースは上がりません。チェックポイントでIDカードをチェックし、そこからは広い岩肌の斜面をロープを目印にジリジリ登って行きます。息が上がってなかなかペースが上がりません。なんとか5時過ぎに山頂に到達。美しい日の出も見ることができました。ただ山頂は5度以下でやはり寒かったです。ここまでどんな所を登って来たのか暗くて全く分かりませんでしたが、下山時にそれがすべて分かって感動しましたね。
 7時20分に小屋に戻り、2回目の朝食のあと9時から下山。やはり日本人3人にガイド3人で下山します。休憩を十分に取りつつ3時間で下山。全く雨に降られず、充実した山行になりました。
 下山後に登頂証明書が貰えるのですが、ガイドは私のカメラだけでなく、自分のスマホでも写真を撮っていました。これがつまり証明書発行の根拠になるわけで、意外としっかりしてるんだなと思いました。