「日本ミイラの研究」
 (日本ミイラ研究グループ編/平凡社/1969年)
 日本ミイラ研究の初期のバイブルともいうべき本。私の座右の書でもあります。
 宗教民俗学的研究から、初めて調査を行った各ミイラの医学的考察まで、大変詳しく言及されており、現在に至るまで重要な資料と言えます。1993年に待望の復刊がなされました。

「日本中国ミイラ信仰の研究」
 (日本ミイラ研究グループ編/平凡社/1993年)
 「日本ミイラ」復刻時に、その後の研究成果を含めて出版された本。秀快上人の阿字観入定の考察から、中国の六祖慧能、さらにはアイヌ、フィリピンにまで範囲を広げた書。

「日本のミイラ仏」
 (松本昭著/臨川書店/1993年)
 思想面での新たな考察と、明海上人、阿南の行者等新しい調査も含めまとめられたもの。

「日本のミイラ仏をたずねて」
 (土方正志著/晶文社/1996年)
 日本に現存するといわれる全18体のミイラ探訪記。この本に触れられたもの以外の話を聞いたことがありませんから、最も新しく最も詳しいということになるでしょう。

「日本のミイラ信仰」
 (内藤正敏著/法蔵館/1999年)
 個別のミイラの考察よりも、ミイラの歴史の考察に紙数を割いており、入門書として非常に読みやすいと思います。著者独自の科学的視点からの考察も非常に興味深く、一読の価値は十分にあると言えましょう。


「ミイラなぞをさぐる」
 (たかしよいち著/ユニコン出版/1974年)
 実は子供向けであり、すでに入手不可能とも思われますが、私がミイラに興味を持つに至った最大の契機となる書物であり、今も所有しています。藤原三代から出羽三山、エジプト、楼蘭、インカ、中国の馬王堆、ニューギニアのクカクカ族まで大変うまくまとめられています。