19Cの作曲家、ルイ・エクトル・ベルリオーズ(L.H.Berlioz)の曲をこよなく愛する私は、(手打ちではありますが)彼の小品を幾つかMIDIに落としてみました。
 Classicの曲を集めているMIDIのページでも、意外と彼の曲はないものなんですね。慣れない自作なものですから、内容については大目に見て下さい。

「ファウストの劫罰」
(La Damnation de Faust)

 ゲーテのファウストを題材にした作品。個別の管弦楽曲を聴くとBerliozの面目躍如たるものがある。歌の方ではメフィストフェレスの存在感が凄い。
 「ラコッツィ行進曲」「精霊の踊り」「鬼火のメヌエット」の3曲のみを取り上げて管弦楽で演奏されることもある。
ラコッツィ行進曲(Marche Hongroise) (133K)
第1部(ハンガリーの平原)第3場の軍隊の行進の場面で演奏される。単独曲としても名高い。この旋律はハンガリーでは有名なものでリストも作品で取り上げている。
精霊の踊り(Ballet des Sylphes) (15K)
第2部(ドイツの北部)第7場のエルベの河岸での精霊達の踊りとして演奏される。
「ベンヴェヌート・チェリーニ」
(Benvenuto Cellini)

 Berliozの最初の歌劇。法皇クレメンス7世に仕えたミケランジェロの愛弟子、鍛冶屋ベンヴェヌート・チェリーニの生涯を描いたもの。
 18年の構想を経て1838年に満を持して発表されたが、当時の楽壇に敵の多かったことから、妨害工作に遭って失敗に終わる。
 この歌劇に使われた2つの序曲は素晴らしいモノで、歌劇そのものは現在に至るまで演奏されることはないが、序曲だけは今でも演奏される。
「ベンヴェヌート・チェリーニ」序曲
第1幕の前奏曲。フィナーレで管・弦がそれぞれのメロディを奏でる手法はBerliozの最も得意としたもの。一聴の価値あり。
有名とは言ってもBerliozに造詣の深い指揮者しか取り上げていないのも確かで、私が持っている録音もP.Monteux、A.Cluytens、C.Munchで5枚だけです。
序曲「ローマの謝肉祭」(Le Carnaval Romain) (172K)
第2幕の前奏曲。Berliozの最も有名な序曲と言え、後に単独で出版されている。